まず、神社の入り口には鳥居があります。鳥居をくぐるときは、気持ちを静かに、会釈をしてから神域に入りましょう。また、参道を歩くときは、神さまの真正面にあたる中央をはずします。 次に、鳥居をくぐりぬけると、手水舎という水場で、手や口をお清めします。
手水の作法は以下の通りです。
一、まず柄杓を右手に持ち水を汲みます。
その水を左手にかけ、洗い清めます。
二、今度は柄杓を左手に持ち替え、同じ様に、右手を洗い清めます。
三、次に柄杓を右手に持ち替え、左手に水を受けて口をすすぎます。
四、最後に、口をすすいだ左手を洗い清めます。
柄杓に直接口をつけてはいけません
次に、社殿の前まで進み、お賽銭をお供えする場合はお供えし、鈴がある場合にはそれを鳴らします。これはその鈴の音で自らを祓い清めるという意味と、お参りに来たことを神様にお知らせするという意味があります。
一、先ず二回深くお辞儀をします。(二拝)
祈願をする時はお辞儀の後にします。
二、次に二回手をたたきます。(二拍手)
三、その後一回深くお辞儀をします。(一拝)
「二拝二拍手一拝」これが神社でのお参りの作法です。
普段のお参りはいつでも、何度お参りしても構いませんが、一般的に月初め(おついたち)にお参りする方が多いようです。
また、神社にお参りに行かれる際に、気を付けた方が良いことがいくつかあります。
まず、境内は火気厳禁です!境内での歩きタバコや花火など、大人として行動を慎みましょう。境内の建造物は全て日本の大切な文化的な財産ですので、皆で火災の危険から守っていきましょう。
また、境内は公園ではありません。
境内でのペットの散歩などもすべきではないでしょう。自分にとっては家族の一員かもしれませんが、他の参拝されている方々にとっては信仰心を傷つけられる行為になることがあります。ご神前近くにお参りする時は特に気を付けましょう。
神社に参拝した際に 「おみくじ」を引き、運勢などを占われた方も多いかと思います。
一般的に「おみくじ」は、個人の運勢や吉凶を占うために用いられているわけですが、種類も色々とあり、神社によって内容も違い、大吉・吉・中吉・小吉・末吉・凶など吉凶判断が記されています。「末吉と中吉はどっちが良いの?」などと頻繁に質問を受けますが、この吉凶判断に囚われ過ぎず、内容を良く読むことをお勧めします。「おみくじ」の内容には金運や恋愛、縁談、失(う)せ物、旅行、待ち人、健康など生活全般にわたる記述もあり、これらこそ今後の生活の指針となるわけです。
たとえば「健康は良くない」と書かれてあっても、必ず病気で苦しみ続けるわけではありません。この「おみくじ」に書いてある事を受け止めて、今後「健康に気を付けるぞ!」という意識が芽生えることこそ大切ではないでしょうか。どうしても「おみくじ」の記載内容に納得がいかない場合は、境内に「おみくじ」をくくる場所があると思いますので、くくって帰りましょう。後で神主さん(神職)がお祓いし清めてくれますので、ご安心下さい。また内容に満足された方は是非持ち帰り頂いて御守にして下さい。
祈願または祈願成就の感謝の証として神社に奉納する、馬の絵を描いた額のことを「絵馬」といいます。 絵馬の形は、板の上部を山形にしたものが大半を占め、これにそれぞれの願い事を書いて奉納します。 日本では古くから、神さまの乗り物として馬が神聖視され、お祭りや祈願のときには、神馬(じんめ)といって生きた馬を神に奉納する風習がありましたが、その代わりとして、板に馬の絵を描き奉納するようになったのが絵馬の起源とされています。 絵馬が一般大衆に広まったのは、鎌倉時代以後のことです。 その頃から、馬の絵の他にもさまざまな動物(キツネやへビなど、お祀りされている御祭神と関わりのある動物)も描かれるようになりました。 さらに時代が下るにつれて図柄は多様化し、病気平癒を願う絵馬(例えば、目を病んでいる人のために目の絵が描かれている絵馬など)の他に、安産や子育てなどの絵馬が次第に増えてきました。 最近では入学祈願や就職、良縁を求めるための絵馬が増えています。
おひゃくど石は「お百度石」と表記され、お百度参りをする際に神域の境目の目安として建てられました。
お百度参りの祈願の内容は、多くは個人的なものであり、その内容が切実なものである場合に、一度の参拝ではなく何度も参拝することで、より心願が成就するようにと願ったものです。
元は「百日詣」といって、近くの神社や有名な社寺に、百日間毎日参拝するというものでした。それが簡略化され、また、百日もかけていられない急を要する祈願があって、一日に百度参るという形で百日詣の代わりとするようになったわけです。
結論から言うと、現代では全く違うと言えるでしょう(明治までは神様と仏様は一緒になっていました)。お寺には仏像がお祀りされ、お坊さん(僧侶)が仏の教えを説きます。神社には日本の神様がお祀りされ、神主さん(神職)が神様にご奉仕し、祈祷をします。
神社へ参拝する時は、生きている自分や周囲の人々の幸福を神様に祈りますが、お寺にお参りする時は、自分や周囲の人々が、亡くなった後に迷うことなく成仏するようにと、死後の幸福を仏様にお願いします。お寺にはお墓がありますが、神社にはお墓がありません。
氏神(うじがみ)様は自分が住んでいる地域の守り神と考えて頂くと解りやすいですね。地域のそれぞれの家庭は氏神様のご加護を得ているわけです。時間があれば、散歩がてら氏神様に日頃の感謝の気持ちでお参りされてはいかがでしょう?
さて、「~の△△丁目○○番地に住んでいるのですが、氏神様はどこの神社ですか?」とよく質問を受けるのですが、これは一番近くの神社が氏神様と考えてほぼ間違いありません。もし今まで近くの氏神様に気付かず、別の神社にお参りしていたとしても何の問題もありません。一度近くの氏神様にご挨拶なされば、両方の神様のご加護が得られるわけですから、ご安心下さい。
昔は村のような形で集落があり、氏神地域もハッキリと分かっていたのでしょうけれども、現代は国がキレイに区画整理をし土地が拓けていますので、昔は人が居住していなかった土地にも今は人が住み生活をしていますので、氏神地域が正確に分からない場合もあるのが現状です。
ちなみに地域の氏神様は当然、各地域にお祀りされているのですが、日本全体の氏神様は三重県の伊勢神宮なのです。各神社の授与所に伊勢神宮の御神札が授けれるようになっているのは伊勢神宮が日本の氏神様だからなのです。
神主さん(神職)は神社で神様に日々ご奉仕し、日本、地域の平和をお祈りしています。また人々のお願い事を神様に失礼のないように、祭式作法と祝詞でお伝えします。神主さんは神様と参拝者の間を執り持つ役目を担います。ですので、ご祈願でお参りの際は、神主さんと心を一つにして、一緒に神様にご奉仕する気持ちでお参り頂ければよろしいかと思います。
神主さん(神職)は祭祀を執り行うだけでなく、神社の維持管理を行い、地域の活性化に努めています。
地域によって違いがありますが、ご家族が亡くなられた場合は、一般的に50日間(忌明け)を過ぎるまでは、神社へのお参りは遠慮しましょう。その他に結婚式や めでたい式典への出席は慎み、家の新築や改築など大きな買い物は忌明けを過ぎてからにしましょう。やむを得ない場合は神主さんにお祓いしてもらいましょう。
忌中は自宅の神棚にも半紙を被せて、ご奉仕も忌明けまでお休みします。
なぜ身内に不幸があると神社にお参りできないかというと、健康で清らかな心身でお参りしなければ、神様に対して失礼にあたってしまうのです。「健康」の反対、「死」や死を連想させる「血」なども清らかさを損なうものなのです。
神葬祭、仏式葬を問わず、死後五十日後に「忌明け祓い」を受けて忌明けとなります。「忌明け祓い」とは、家族の死という、この上のない大きな悲しみを乗り越えるための区切りの儀式として「これ以上に不幸が重なりませんように」という祈りと「家内安全」の願いを込めて家や家族のお祓いを行うことです。
よく不幸があった年に年賀状を出すべきか迷ったことはありませんか?
家の主人、または喪家が忌明けをしている場合には、年賀状を出しても支障ありません。しかし、忌明けしていない場合には、その際、年賀状のかわりに、近況報告をかねて、「寒中見舞い」を出すことも一つの方法です。
この相談もなぜかよく伺います。まず母体の安静が第一ですので、流産や死産の後1か月はしっかり心身共にお休み下さい。水子の供養をお考えなら、まずお家の宗教を確認してください。仏教でしたらお寺のお坊さん(僧侶)にご相談されてはいかがでしょう。
基本的に神道(神社)では、7歳の子供までは「神様と同じ」と見ますので、亡くなった場合もお葬式はしません。しかし、ご家族のお気持ちで慰霊祭を行うことはあります。
神社で受ける御神札や御守は、神主さんが祓い清めて、それぞれ氏神様の御神霊をお遷ししております。つまり御神札を家でお祀りすると、家の中に小さい神社があるのと同じです。御守を常に身に付けておくことは、神様とずっと一緒にいるのと同じなのです。決して粗末に扱うことのないように気を付けましょう。
御神札や御守は神社の商品ではないので、御守を「買う」という表現は間違いです。御守は神社から「受ける」ものなのです。御神札や御守を大切にする心があれば、決して無礼にはなりません。
ちなみに御神札や御守を複数お祀りすると神様達がケンカして良くないと言われますが、そのようなことは全くありません!どうぞご安心下さい。
神棚は明るくて清浄な高い場所(人々の目線よりも高い場所)に、南向きあるいは東向きにし、 お供えしたり拝礼したりするのに都合のよい場所に設けます。ただし、人が出入りをする場所の上、 ドアの上や障子、襖の鴨居の上に、神棚を設けることは避けるようにします。
家庭に神棚を設ける場合、場所としては座敷が一般的ですが、座敷のない家ならば居間でもよいで しょう。 会社の事務所の場合、その長たる人の席の近くや中心となる場所が適当です。 近年の住宅様式及び住宅事情によっては、神棚を設けてお神札をお祀りできない場合もあります。 そのような場合は、なるべく南向きか東向きの壁や柱などの高い所に、半紙または奉書紙をあてて、 その上にお神札を貼ります。 その際、御神札を画鋲 等で直に刺すことをせず、傷つけないように糊で貼ります。 また、タンス 等の上をきれいに片付け、御神札をお祀りし、米と塩と水を供えるのもよいでしょう。
いずれにしても、お神札を大切にする心があれば、決して無礼にはなりません。
日本の氏神様である天照皇大神宮(伊勢神宮)の御神札と、地域の氏神様の御神札とあわせて お祀りしましょう。(天照皇大神宮の御札は全国のお社で受けることができます。)
新しい年を迎えるにあたり、一年間お祀りした古い御神札(御守)を、感謝の気持ちで、粗末にならないように神社(納札所)に 納めましょう。全く別の神社で受けた御神札や御守を納めても問題はありません。但し、仏具はお寺に納めましょう。
御神札(御守)を毎年新しくする理由は、神様が清浄を第一とする事と、 新たに御神霊の力をいただくことで、一層のご加護を願います。祖先より受 け継いできた神様への感謝の心を、子孫にも伝えることにもなるでしょう。
お人形を焚(た)き上げる神事を行う神社や寺院もありますが、一般的に神社境内で行われるお焚き上げは、神様の御神札と御守が対象となるので、お人形は扱いません。 ですから、なるべくお人形は神社に持ち込まず、人形供養をする寺院に持ち込むか、あるいは神主さんにお祓いしてもらってから処分する方法もよいかと思います(家庭でお祓いをする場合は「お塩」を振って清めると良いでしょう)。 それから、寺院で受けたお札や達磨(ダルマ)などを納める場合には、信仰上の理由もあることから、それを受けた寺院へ感謝をこめて持参していただくのがいいでしょう。いずれにしても、これまで大切にしてきた人形に対して、感謝の気持ちを忘れては何にもなりません。決して「捨てる」という感覚で処分しないように…。